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『鹿児島をもっとひとつに。』スポーツで地域活性化

2020/09/15 09:00

2020年6月27日、新型コロナウイルス感染拡大によって延期されていた2020明示安田生命Jリーグが開幕した。開幕当初は無観客で行われていたが、7月10日以降から制限付きでの観客動員が認められた。
J3に所属している『鹿児島ユナイテッドFC』もこの日を心待ちにしていた。
『鹿児島ユナイテッドFC』の運営会社である株式会社 鹿児島プロスポーツプロジェクトの代表を務める徳重剛氏(徳重氏)に話を聞いた。


◆『鹿児島ユナイテッドFC』を立ち上げたきっかけを教えてください。

ー徳重氏:鹿児島には2013年までJリーグのチームがなく、寂しいと思ったことがきっかけで『鹿児島ユナイテッドFC』を立ち上げました。サッカーには勝ち負けが付きまといますが、それだけではありません。プロスポーツを核としてまちづくりをしていきたいという思いがありました。スポーツでまちを盛り上げることを目的に活動することが私たちがすべきことであり、やりたいことです。

◆スポーツでまちを盛り上げるとは具体的にどのような活動でしょうか?

ー徳重氏:地元自治体などの行政と組んで活動することです。練習場やスタジアムの整備などにおいて、多くの協力が必要不可欠です。『鹿児島ユナイテッドFC』は地域の方々にどのように役立つのか、どうしたら喜んでもらえるのか、どういった影響を及ぼすことが出来るのか・・・。“鹿児島のためになる”という視点で運営をしていこうと考えています。



◆行政や地域の方とパートナーシップを築いていくことに必要なことは何ですか?

ー徳重氏:ただ協力してください、というだけでは難しいと思います。自社のビジョンや理念に共感していただくことが非常に大事です。自分たちがやりたいことを貫くためにも共感していただいた方と組んでいきたいと思っています。

◆鹿児島にはバスケットボールのプロチームもありますが、協働はしていますか?

ー徳重氏:鹿児島のプロスポーツはサッカーとバスケットボールしかないため、よく連携して活動しています。選手同士が応援に訪れたり、サッカーの試合会場でフリースロー体験の実施、サッカーのチケット半券でバスケットボールの試合のチケットを半額にするなどの取り組みです。

◆2017年には公益社団法人日本青年会議所主催の人間力大賞(現:JCI JAPAN TOYP)で東京商工会議所奨励賞を受賞されていますが、応募のきっかけを教えてください。また、受賞後、環境は変わりましたか?

ー徳重氏:応募のきっかけは何かを求めてというわけではなく、もともと所属していた鹿児島青年会議所から推薦をもらったことでした。選考会が進むにつれて、他の地域で活躍されている同世代の方と知り合い、多くの刺激を受けました。中でも、審査員の方たちの前で事業をプレゼンする機会が貴重でした。自分がやってきた8年間の活動を3分間でまとめることは、自分自身、やってきたことを整理することが出来たからです。
受賞すると、今まで自分がやってきたことが認められたと感じることができ、周りからの信用力も上がることを実感しました。“青年会議所主催”ということも行政や地域の方からの信用は強いものだと思います。

◆新型コロナウイルス感染拡大により、試合の中止・延期など甚大な被害を受けられたと思います。このような状況をどのように考えていますか?

ー徳重氏:スポーツ、文化、アートが日常にあるのは、平和が前提にあるからだということを改めて実感しました。今、地元の経済、日本全国のマインドが下がっている中、Jリーグとして日本を元気にしていく活動をしていきたいです。7月10日から制限を設けた観客動員が許可されましたが、肩を組んだり、ハイタッチをしたりすることは今は出来ません。今は民度が試される時でもあるでしょう。

◆新型コロナウイルスによって、働き方や生活様式にはどのような変化がもたらされると考えますか?

ー徳重氏:働き方の概念が変わってくる中で、個人の自由さが広がってくる時代になってくると考えています。そういった時代に合わせた働き方に変えていく必要はあります。個人の自由さが広がるということは、個人の能力も評価されるでしょう。しかし、能力が良いことがすべてではないと思います。色々な方がいて、個人それぞれ違うので、お互いを認めるということが大事なのではないでしょうか。

◆『鹿児島ユナイテッドFC』の今後の目標を教えてください。

ー徳重氏:優勝することは大事ですが、地域の方に選手たちの頑張りを見てもらい、元気を出してもらうことが一番です。“明るい未来をみんなで創っていこう!”というような、見てくれた方が明るくなるような戦いを見せたいです。

“鹿児島をもっとひとつに。”そんな思いで立ち上げられた『鹿児島ユナイテッドFC』。Jリーグや地域貢献を通して、日本もひとつになるような戦いを見せてくれるはずだ。


徳重 剛/Tsuyoshi Tokushige
株式会社鹿児島プロスポーツプロジェクト(鹿児島ユナイテッドFC)
http://www.kufc.co.jp/

1977年生まれ。鹿児島県出身。鹿児島県立鶴丸高等学校卒業。2001年、上智大学経済学部卒業。大学では体育会サッカー部主将を務めた。大学卒業後の2003年に公認会計士の資格を取得し、有限責任監査法人トーマツにて5年間勤務。2008年に多摩大学大学院スポーツマネジメントスクール修了。故郷である鹿児島にJリーグクラブを誕生させるために監査法人を退所し、2010年にFC KAGOSHIMA(県1部リーグ)を立ち上げる。2013年、ヴォルカ鹿児島との統合を発表し、同年11月に鹿児島ユナイテッドFC代表に就任。鹿児島県初となるJリーグクラブを発足させることに成功した。

第31回人間力大賞(現:JCI JAPAN TOYP)東京商工会議所奨励賞 受賞

JCI JAPAN TOYP2020 HP:https://www.jaycee.or.jp/toyp2020/

text by キャサリン