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SDGsを行うための6つのキーワード

2019/01/07 13:00

実践に役立つ知識から、起こすべきムーヴメントまで、実際にSDGsに取り組むにあたって知っておきたい6つのキーワードを解説する。

1. MDGs

SDGs以前の国際目標MDGsの多くの概念がSDGsに受け継がれた。

2001年に策定された、発展途上国向けの開発目標。15年までに達成すべき目標として、「貧困・飢餓」「初等教育」「ジェンダー平等」「幼児死亡率」「妊産婦」「疫病」「環境」「パートナーシップ」の8つの分野が掲げられている。一定の成果を達 成したとされているが、乳幼児や妊産婦の死亡率削減といった未達成の課題も。また、先進国による支援が中心となっており、発展途上国内外での経済格差や情報格差が拡大したとの指摘もある。この内容はSDGsに引き継がれていくことに。

2. SDGsドミノ

SDGsの17の目標はレバレッジポイントで好転を始める。

後出の田瀬和夫氏が提唱する考え方で、自社の強みと最も親和性の高いSDGs目標をレバレッジポイント(梃子の力点)とし、その強みに積極的な投資を行うことで、関連するSDGsの目標もドミノ倒し的に達成できるといったモデル。国連世界食糧計画では、貧困地域の学校給食を支援することで、教育や健康状態の改善、教育水準の向上による就業機会の増加、ひいては貧困層の減少につながるといったモデルを掲げている。

3. ムーンショット

アポロ計画を実現させたのは、目標から逆算したPDCAの高速化。

これまでの実績を基にした積み上げ型の思考ではなく、壮大な目標を掲げ、その目標を達成できるよう逆算する形で問題解決に取り組む手法のこと。SDGsでは「2030年までに飢餓を撲滅する」といった、一見不可能にも思える課題が提示されているが、目標から逆算して考えていくことで必要なイノベーションを起こしていこうという考え方が重要となる。この言葉自体は、1961年のアポロ計画になぞらえて名付けられている。

4. デザイン思考

目的の意味を分解し、解決に向けた方法を設計していく。

ロジカルで具体的な計画を組み立てていく帰納法的な「システム思考」ではなく、「あるべき姿」を想定した状態から物事を考えていく演繹法的発想で、欧米などでは広く受け入れられている。例えば、「交通事故死者数半減」を目標とした場合、自動車 の問題を検討するだけでなく、「車に乗らない社会を目指す」といったように、その問題自体を問い直す考え方。ムーンショットによるイノベーションを引き起こすためには、システム思考とデザイン思考を組み合わせることが必要とされている。

5. デザイン思考

利潤追求だけの従来に投資に対し、同時に環境や社会への責任を付与した投資スタイル。

Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)を尊重する企業に対する投資を指す。これまでは「金を稼ぐこと」が投資家の受託者責任とされてきたが、2006年に当時の国連事務総長であるコフィー・アナンが、「投資は社会責任を果たすべき」という国連の責任投資原則を打ち立てたことで、15年にはESGに考慮した投資が受託者責任の必須事項となる。これを受けて、社会的責任を伴ったESG投資が世界的潮流となった。

6. リンケージ

SDGsの様々な活動を連結することで補完し合える目標がある。

SDGsドミノが示すように、SDGs目標を達成するためには、各目標間でのリンケージ(つながり)を意識することが重要となる。地方自治体や各部署において、ESGに配慮した様々な取り組みが行われているにもかかわらず、それぞれが独立しているため、相乗効果を生み出すことができていないというケースは多い。現在、内閣府では「自治体SDGsモデル事業」における補助金交付にあたり、このリンケージを明示することを定めている。

Text by Michi Sugawara