• HOME
  • サンゴ礁を次の世代へ~美ら海を守ろう~

サンゴ礁を次の世代へ~美ら海を守ろう~

2020/03/01 18:00

【サンゴ礁の死滅】
沖縄の美ら海を彩るサンゴ礁。サンゴは魚の産卵の場となるため「命のゆりかご」とも呼ばれている。
しかしながら、1990年代後半から、地球温暖化の影響を受け、サンゴの白化現象が広がった。
白化現象とは、造礁サンゴに共生している褐虫藻が失われることで、サンゴの白い骨格が透けて見える現象のことである。
白化した状態が続くと、サンゴは共生藻からの光合成生産物を受け取ることが出来ず、壊滅してしまう。
沖縄のサンゴ礁は、この白化現象により、壊滅的な打撃を受けた。
変わり果ててしまった美ら海を見て『元に戻したい』と金城浩二氏は決意した。

【海を守る活動】
金城氏は、沖縄の自然に対する信仰的な風習を子どもの時から教えられ、海や山といった自然を尊び敬いながら育った。
そんな中、サンゴの大規模な白化現象を目の当たりにして、大きなショックを受け『自分が子供の頃に見ていたサンゴ礁をなくしてはいけない』と考えるようになったという。
当初は、生態系をはぐくむはずのサンゴ礁を「資源」と考える人はあまりにも少なく、守り育てるという発想に共感してくれる人は少なかった。当時は最近のようにエコロジーという考え方もなく、まさに利益優先の発展を考えている印象であったという。
そのような状況での普及活動は、一人ひとりに伝え歩くという、きわめて地道な作業であった。
地道な普及活動を続けた結果、2007年、公益社団法人 日本青年会議所主催の人間力大賞(現:TOYP)グランプリを受賞した。これを機に、サンゴ再生活動がメディアに取り上げられるなどして、世間からも活動が評価されるようになった。
金城氏は現在、理解者や支援者を増やしながら「サンゴ畑」という陸上のサンゴ養殖施設を建て、サンゴ畑で生産したサンゴを毎年沖縄の海に移植放流する活動を継続している。2017年には、沖縄県で近年多発している高水温に耐え抜き、白化現象にも強い「スーパーサンゴ」の養殖が可能になった。


【きれいな海を次世代へ】
陸上の小さな海『さんご畑』は水質の安定した陸上のサンゴ養殖施設で約30万本のサンゴを生産することができる。
さんご畑で増やしたサンゴは活動にご賛同頂いた方たちにより毎年約1万本沖縄の海へ移植放流している。 
一人の力では限界があるため、サポートしてくれるメンバーを集め、これまでに約15万本以上のサンゴを移植してきた。様々なメディアに取り上げられ、海外ではミラクルコーラルと呼ばれている。 
金城氏は陸上に昔のサンゴ礁を間近で観察することができるノアの箱舟のような存在を目指し、海をより近くで感じてもらえる環境「さんご畑」を陸上に維持しながら、植えつ け活動を通して、昔は綺麗だった…ではなく、「昔より綺麗になったんだよ~」と子や 孫へ伝えることのできる新しい命が育まれる場所を生涯をかけて全力で創り続け次世代へ残していきたいと考えている。


金城 浩二 / Koji Kinjo
有限会社 海の種 代表
http://www.seaseed.com

2007年度 人間力大賞(現:TOYP)「グランプリ」内閣総理大臣奨励賞 環境大臣奨励賞 受賞(環境)

【JCI JAPAN TOYP2020 ホームページ】
エントリー受付期間 2020年1月1日(水)から3月31日(火)
たくさんのエントリーお待ちしております。
https://www.jaycee.or.jp/toyp2020/

text by キャサリン