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「シーサー」にかける熱い想い

2020/03/02 12:00

【琉球の悲劇】
2019年10月31日、沖縄の象徴でもあった世界遺産の首里城は火災により焼失した。
この衝撃のニュースに、日本全国は悲しみで覆われた。
現在のところ、その原因は分かっていないが、損害の程度がひどく、復旧の目途はたっていない。
首里城の復旧のため、様々な団体が募金を募集するなどして、全国各地で支援の呼びかけがされている。
そんな中、まったく新しい切り口でこの出来事を見つめている人がいた。
シーサー職人の宮城光男氏だ。

【沖縄の伝統文化】
宮城氏は、両親から芸術全般について広く影響を受け、現代アートから伝統芸術を学び、漆喰シーサーを軸にして芸術家としての感性と職人の腕の両立の体現を目指した。
シーサー職人を志したきっかけは、シーサーに秘められた沖縄の伝統文化を知ったことだった。
昔から沖縄では、無駄なものはないという考えたがあり、シーサーもそのような伝統文化に基づき、割れた瓦、建物の廃材などを利用して作成されていた。
そうすることで、後世の人々は古くなった建物に残されたひとの想いを継いでいけるといわれている。
沖縄の伝統文化に魅力を感じた宮城氏は、建物の廃材だけでなく、沖縄近海のヘドロを使ったシーサーを作り始めた。以来、精力的に作品を生み出し、全国各地はもちろん、芸術の都フランス・パリでもシーサー展を開催した。
そして2005年には那覇市国際通り側に個人美術館「MITSUO シーサー美術館」を開館、2015年には沖縄の伝統文化を伝える企画が評価され、公益社団法人 日本青年会議所主催の人間力大賞(現:TOYP)環境大臣奨励賞を受賞した。以後、宮城氏は自身の活動が環境保護に結び付くことを一層自覚し、環境を保護するための活動をどのように展開すれば、より多くの人に受け入れられるのかを考えて今日に至る。

【首里城の想いを紡ぐために】
宮城氏は現在、首里城の火災によって出た大量の廃材を目の前にして、一大プロジェクトを考えている。
首里城跡地に首里城の廃材を利用した巨大シーサーの製作だ。
このようなプロジェクトであれば、首里城の想いを後世に紡いでいけると考えた。
『首里城の瓦礫をシーサーにすることで、首里城に込められた琉球人たちの想いが継がれていくことになるのではないか。』と宮城氏は語る。

このシーサーには、特別な意味が込められると同時に、歴史的意義の大きさについては言うまでもない。現段階では、国や地方公共団体には受け入れらえていないプロジェクトであるが、今後、彼の活動を通して、意義が認められる日が来るだろう。



宮城 光男/Mitsuo Miyagi
http://miyagi-mitsuo.com/index.html

2015年度 人間力大賞(現:TOYP) 環境大臣奨励賞 受賞

【JCI JAPAN TOYP2020 ホームページ】
エントリー受付期間 2020年1月1日(水)から3月31日(火)
たくさんのエントリーお待ちしております。
https://www.jaycee.or.jp/toyp2020/

text by キャサリン