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SMILE by WATER『劇的!ビフォーアフター!』

2020/02/25 12:00

公益社団法人日本青年会議所(以下JCI日本)は、2020年2月22日(土)に開催されたJCI金沢会議にて、「JCI JAPAN SMILE by WATER(スマイル・バイ・ウォーター)」事業について、過去4年間の活動を報告した。
アジア各国に「安全な水」を届けることを目指す、2016年からの5カ年にわたる、日本水フォーラムとの共同プロジェクトである同事業は、実施先においてどのように進められ、どのように活用されているのか。
以下、その報告内容を詳しく見ていきたい。


同報告は、『~スマバイ的!ビフォーアフター!』と題した、同事業にて支援を行ったフィリピンのピネダ小学校、カンボジアのプレアヴィヒアへ現地調査をした際の動画放映からスタートした。次いで、JCI日本所属の2019年国際ビジネス連携委員会委員長加藤大将氏及び2017年UN関係委員会委員長仲泉拓郎氏の2人が、当時のリアルな状況やこの事業の効果について発表していった。

【SMILE by WATERinフィリピン事業実施報告】

事業を行ったフィリピン・ピネダ小学校では、日本では当たり前の水洗便所が当たり前になかった。手で汚物を触ることすらありながら、汚物処理をしていた。
このような状況を改善するには、どうすべきか。
考えた末、「SMILE by WATER」事業では、学校内の全てのトイレにウォシュレットを設置し、また、教職員及び6年生の生徒約400人に対し、掃除や正しいトイレの使い方等に関する衛生教育が行われた。
同事業は、その後、どのような進展を見せたのか。今も現地に浸透しているのか。

今回の調査では、これらの点に関する調査として、現地生徒へのヒアリング等が行われ、同事業により、劣悪な衛生環境だったトイレが、臭いなどもなく快適に使用できるようになったことや、かかる状態が現在も維持され、今も現地に浸透していること等が報告されていた。


【SMILE by WATERinカンボジア事業実施報告】

カンボジアの世界遺産都市プレアヴィヒアは、「SMILE by WATER」事業を実施した当時(2016年)、現代の日本では考えられない状況であった。
電気が通っていない。牛と人が同じ水を飲んでいる。学校に井戸等がなく、生徒も教師も雨水をペットボトルに入れ飲み水としている。問題が山積していた。
かかる状況に対して、どのような支援が最優先か。

議論の末、水に対しての問題を解決することが最優先であるとの結論に至り、本事業の実施が決まった。
前述の問題点が存在していたことによる現地需要の他、カンボジア政府の本事業に対する前向きな対応も、事業の実現に結び付いた。
このようにしてスタートしたカンボジアに対する同事業の内容は、養殖と農業収入を上げ、現地の人たちの生計を支えるというものであった。
具体的には、10ヘクタールの池を4箇所掘り、そこで魚を養殖し、魚を売ることでの収入を得ると同時に、池の水を農業にも生かし、農業収入も向上させ、生計を維持し、その向上を図るというものであり、実に12,000人の生活を支えることを目指していた。
今回の活動報告では、事業の成果として、現地の人たちに仕事ができ、生活の基盤ができ、困っていた生活の悩みの一部が解消されたことが、現地の現状報告とともに纏められていた。


このようなサイクルを生み出すことこそが、ただ募金をして何かを与えるのではなく、現地の人たち自身が持続可能な生活ができるようにと企画した事業を展開していくことこそが、本事業の目指すところなのだろう。



~最後に~
2020年度JCIフィリピン会頭マーク・ジョセフ氏よりSMILE by WATER事業に関わる人たちへの感謝が述べられ、今後もJCI日本と共に活動していくと力強く発信されていた。

(JCIフィリピン会頭マーク・ジョセフ氏)

2016年から4年間行われた「SMILE by WATER事業」が、JCI日本が行い続けているSDGs推進活動と密接に関係していることは言うまでもない。
また、事業実施後、地域市民が自らの足で歩くことかできるかを考え、その結果選定された事業を実行した本活動は、青年会議所の根本的な活動方針(地域社会の問題に対して“持続可能な問題解決(※)”を行うことで地域社会に奉仕する)にも沿っている。
※青年会議所では、例えば、お腹を空かせた少年に、直接魚を与えてお腹を満たす支援活動ではなく、魚の釣り方を教え、少年自らが問題を解決できるような支援活動を目指すべきとされている。魚を与える解決方法も、空腹という問題解決にはつながるが、この方法だと、誰かが少年に魚を与え続けなければならない点で、根本的な問題解決につながらず、持続性がないと考えられているためである。

本活動が、持続可能な問題解決及びSDGsの推進へ向けた大きな力となることは間違いないだろう。

text by yuji