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日本青年会議所にしかできない、ダイナミックな発想で世界にインパクトを与えよう

2020/01/21 12:00

石田全史JCI日本第69代会頭の記念すべき第1弾の対談相手は、JCI日本第27代会頭にして、
現副総理兼財務大臣の麻生太郎先輩。伝統を守りつつ、組織改革を推進するために最も必要なこととは何か。貴重なアドバイスをいただいた。


組織改革は原点回帰から

石田全史(以下石田)
:麻生先輩にまず、ご報告したいことがあります。2019年、日本青年会議所ではSDGsを強力に推進し、事業費約30億円をかけて全国でおよそ2100のプロジェクトを行いました。

その取り組みが評価され、昨年12月20日に外務省主催の「ジャパンSDGsアワード」で特別賞(SDGsパートナーシップ賞)を頂きました。組織としての持続可能な成長は、麻生先輩が会頭時代に発信されたテーマでもあり、今もJCI日本に受け継がれているDNAでもあります。

麻生太郎(以下麻生):そうですか。よく頑張りましたね。私は、78年に第27代会頭を務めましたが、当時、最も考えていたのは、JCI日本が国際組織の中で将来にわたって存在感を示していくためには何をすればいいのか、ということでした。今、JCI日本がSDGsという重要な目標に向かって邁進されているのは素晴らしいことだと思っています。石田全史君をはじめ、メンバーひとりひとりが着実に成長している姿を見るのは、私にとってもうれしいことです。

石田:麻生先輩は会頭時代、青年会議所の会員は優秀なビジネスリーダーでなければならない、と説かれました。日本は超高齢社会に突入し、JCI日本もその影響を少なからず受けています。会員数は年々減少を続け、存続すら危ぶまれている会員会議所も複数存在しています。

しかし、私はこうした現実を悲観的に捉えてはいません。むしろ、時代に即した組織へと改革できる絶好の機会だと考えています。メンバーひとりひとりが優秀なビジネスリーダーであれば、新しい組織づくりへの展望が開けるはずです。JCI日本には様々なバックグランドをもつ多様な人々が集まり、すでに全国の自治体ともリアルなネットワークを構築しています。

青年が新たにイノベーションを起こす土壌は整っているのです。メンバーそれぞれの個の力をもっと引き出せる組織に生まれ変われば、社会に役立つ活動をさらに起こしていけるはずです。組織としての変化が必要なときだからこそ、JCI日本とはそもそもどういう存在で、社会から何が求められているのか、一度原点回帰すべきだと考えました。本日は、麻生先輩からたくさんのご助言、ご指導を賜りたくお伺いいたしました。

麻生:JCI日本の歴史を振り返ると、「三信条の時代」「綱領の時代」「宣言の時代」といった推移を経て組織力に磨きがかかっていったと感じています。歴代の会頭がこれら3つの特徴を深化させ、時流に合わせて柔軟に組織を変革させてきたからこそ、国際青年会議所の中でもひと際存在感を放つ組織に成長できたわけです。

今の時代で言うならば、個人が主体となって発信し、双方向のコミュニケーションが活発に行われる組織に変わっていかなければいけないでしょう。さらに言うならば、先見性のある人は、視野を広げ大局的な見地から物事を判断するように意識も変わってきています。これまでのようにメディアから流されてくる情報に頼らず、自ら率先して行動に移せる時代です。JCI日本のもつネットワークを最大限に活かせば、誰もが闊達に活動できる組織への改革も可能ではないでしょうか。

石田:まさにおっしゃるとおりだと思います。インターネットやSNSなどの普及により、私たちの活動をストレートに社会へ発信することも可能な時代です。昨年、一年間、SDGsを推進していくなかで、多くのメンバーがそのことを実感したはずです。

麻生:特に若い世代は、TwitterやインスタグラムなどSNSを活用して情報のやりとりをします。双方向性は重要なキーワードです。

石田:日本は少子化、地方の過疎化など、多くの問題を抱えています。こうした課題に対し、例えば、麻生先輩の秘蔵っ子でもある高島宗一郎福岡市長はテクノロジーを駆使した行政で新たなサービスを生み出し、市民にも歓迎されています。まさに双方向性を重視した政策で、地方都市が進むべき多くのロールモデルをつくり出しました。私たちJCI日本もそれぞれの地域がもつ課題を克服し、その成功例をその他のLOMと共有していくことが大切だと思っています。

Text by Hiroshi Shinohara | Photographs by Shuji Goto