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子供たちが笑顔になれる未来へ ダンスで世界はひとつになる

2019/12/16 15:00

2018年に国連世界食糧計画(WFP)のサポーターに就任したダンス&ボーカルユニットEXILEのÜSA氏。SDGs+ダンスの力で世界から飢餓と貧困の根絶を本気で目指すÜSA氏と鎌田長明会頭の対談が実現した。

ダンスで最も大切なのは自由な発想

鎌田長明(以下鎌田):一般の方にはほとんど知られていませんが、国際青年会議所のルーツをたどっていくと、1910年にアメリカのハーキュリアン・ダンス・クラブに若者たちが集い、青年こそが主体となって社会問題に率先して取り組んでいこうという議論から、組織化が始まったといわれています。

ÜSAさんはダンスを通して多岐にわたる社会貢献活動を行い、世界各地で大きな成果を挙げています。ダンスには人と人とをつなぐ力があり、老若男女問わずみんなが元気になれる。

国際青年会議所は毎年世界各地で複数の大会を開催していますが、実は最終日のクロージングでは、必ずダンスパーティーが行われます。各国メンバーの絆が深まり、誰もが再会を楽しみにする場となっています。ダンスには国境を超え、みんなをひとつにする力があります。

EXILE ÜSA(以下ÜSA):僕も世界中を旅するなかで、ダンスの計り知れないポテンシャルを様々なシーンで実感しました。会頭がおっしゃったようにダンスには世界をつなぐ力があると、僕も信じています。

いま、気候変動の影響でかつて人類が経験したことのない自然災害が世界各地で起こっています。それぞれの国が独力で解決できる問題ではなく、世界が力を合わせないと乗り越えられないようなことが起きていると感じています。僕にできるのはダンスだけ。微力ですが、ダンスで少しでも世の中の力になりたいと思っています。

鎌田:ÜSAさんは2006年から「DANCEARTH」を始動し、MDGs、SDGsにもオーガナイズされたプロジェクトが世界に感銘を与えています。

まず、日本での活動からお伺いします。ÜSAさんが代表を務められている株式会社DANCEARTHは、18年から19年にかけて静岡市、福岡市など全国の5都市と「ダンス教育及びSDGsの推進等に関する協定書」を結ばれました。子供の発想力を高める教育方針がたいへんな評判になりました。

ÜSA:12年、ダンスが中学校の教育で必修科目になりました。そのとき、先生たちから、教科書もないし、どういうふうに教えたらいいかわからないという声が挙がりました。

そこでまずは、先生たちに踊りの楽しさを感じ、実際にストリートダンスのような現代的リズムのダンスを体験してもらいました。



ダンスの素晴らしさを先生に理解してもらわないことには、子供たちの心に寄り添った教育はできないと思ったのです。なぜ、ダンスを教育に採り入れたかというと、子供たちの表現力やコミュニケーション能力の向上という目的があったからです。

僕は何十年もプロのパフォーマーとして踊っていますが、実はダンスを極めたとも、正解にたどり着いたとも一度として思ったことがありません。確かにステップの踏み方とかパターンなどテクニカルな部分も教えなければなりませんが、ダンスでいちばん大切なのは自由な発想だと思うのです。

子供たちには僕らが想像もつかないような踊りを生み出す力があります。ハチャメチャだっていいのです。「日常生活の動きは何でもダンスになるんだよ」と伝えると、子供たちはどんどんアイデアを出してくる。それを見るのが、とても楽しいのです。

鎌田:ÜSAさんのダンスへの愛は先生たちに、優しい眼差しは必ず子供たちにも伝わる。だから、夢中になってダンスを学ぶのでしょう。踊りでいえば、実は日本青年会議所は、全国で200以上のお祭りを創作しています。

お祭りと名乗る以上、その町の人々を巻き込んだアイデア、仕組みづくりから考えなければなりません。それがたいへん難しいのですが、地域に光を当てる取り組みでもあるので、挑戦しがいがあります。

Text by Hiroshi Shinohara | Photographs by Shuji Goto